
プロゲーマー専門学生のTeTsuです。
今回は皆さんに僕がプロゲーマー専門学校にいながらも、プロを諦めた理由をつらつらと書いていきたいなと思います。
Contents
3つの理由
ゲームだけして生きていけるのはほんの一握りの人間だけ
最近何かと話題のプロゲーマー。自称ゲーマーの僕には輝いた存在でした。
地元の友達とゲームをしても、一番上手かったのはいつも僕で天狗になっていました(笑)
そんなゲームのプロの世界に憧れていた矢先、プロゲーマー専門学校が日本で初めてできました。
僕は迷いなく入学を決意しました。
晴れてプロゲーマー1年生となった僕は毎日ゲームしました。
学校には最新のデバイス、設備が整っていたし、周りにはゲーム好きしかいない、まさに天国のような空間がそこにはありました。
授業内容を書くこと様々な力に潰されてしまうので書きませんが、プロに必要なことが学べる良い場所でした。
学校でチームを組んで大会などにも出場して、プロ目指して頑張っていたわけなんですが、ここらへんであることに気が付きます。
「このゲームじゃ稼げない…」
というか、日本でゲームだけで食っている人間が物凄く少なかったんです。
大体会社に勤めながら副業のような形でプロをしている人ばかりだったんです。
もちろんトッププロになればゲームで生活することは可能です。
しかし、
トッププロになるまでにどれくらいかかるんだ?
いつまで続くんだ?
プロ辞めたらどうしていくんだ?
これらの不安をどうしても拭いきれませんでした。
そんな中、学校で組んでいたチームが解散となり、僕はもう一度人生について考えてみることにしました。
たどり着いた答えがプロを諦める選択でした。
僕は現状の実力では一握りの人間にはなれないと思ったからです。
あの時相談に乗っていただいた方々には本当に感謝しています。
今思えば、チームの解散は悲しかったけど、人生を考える上で良い機会だったなと思っています。
1つのゲームを極めてるようじゃ生きていけない
プロを諦めるに至った理由の1つでもあるのですが、ゲームってサッカーや野球のように長く続いていくものではないんです。
新しいゲームが出れば、人はそこに流れて、古いゲームには人がいなくなる。
たとえそのゲームで世界一上手くなったとしても、人がいないコンテンツに需要なんて生まれるわけがないんです。
好きでもない人気ゲームでプロを目指すなんて僕にはできないと思いました。
日本では流行らないと思った
これが僕の中でプロをやめるに至った決定的な理由なんですが、e-sportsは日本では流行らないと思ったからです。
e-sportsとは
エレクトロニック・スポーツ(英: electronic sports)は、複数のプレイヤーで対戦されるコンピュータゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える際の名称。eSports(eスポーツ)と省略した形で使われることのほうが多い。LANパーティの中から生まれたとされる。
高額な賞金のかけられた世界的な規模の大会などアマチュアから年収1億円を超えるプロゲーマーも存在し、世界の競技人口は5500万人以上となっている。特に『League of Legends』や『スタークラフト2』などはプロフェッショナルスポーツとも認定された(米国や日本でアスリートビザが発行された)。3億8,000万人以上の人々が、オンラインでも人でも、世界中のエスポートを見ています. 引用元:wikipedia
海外では将来なりたい職業ランキングで1位を獲得するほどに盛り上がっているe-sportsですが、日本ではあまり盛り上がっていませんでした。
日本ではゲームに対してマイナスなイメージ(オタク、引きこもり、犯罪)が強すぎて国民に受け入れられないのです。
しかも、e-sportsって大体PCのゲームで行われるんですけど、日本人ってほとんどの人がゲーム用PCなんて持ってないんです。
あ、これは流行らねぇわって思っちゃいましたよね
一部の愛ある大人たちがe-sportsの発展に力を注いでいるのに対し、汚い大人が金目当てでe-sports産業に乗り込んでくる。そんなことばかりだったんです。
一見綺麗に見えた世界が一転、とても汚く見えてしまいました。
この通っている学校もどちらかといえば綺麗ではないでしょう。
業界での噂もあまり良いものではなかったです。
この記事学校内でも騒がれてました(笑)
↓ ↓ ↓
エッジの効いた発言多め
「プロゲーマーって引退したらどうするの?」 現役プロゲーマーにeスポーツの将来について聞いた (1/3) – ねとらぼ https://t.co/UhbsakWRe0 @itm_nlab pic.twitter.com/jTLUG8aRJN
— ねとらぼ (@itm_nlab) 2017年8月13日
まぁ今思えばですよねぇ~って感じです(笑)
そんなわけで僕はプロの道を諦めたわけです。
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今後どうしていくんだよ!
僕はやっぱりゲームが好きなので、ゲームにかかわりながらできる仕事を探しつつ、将来必要になるであろうスキルを今のうちに勉強している感じです。
プロだけがゲーマーの生き方ではないといろいろな方教わったんでね!
ただ、一般的なサラリーマンのように働く気も一切ないのでそこら辺は上手く生きていきたいですね(笑)
プロゲーマーを目指す人たちに向けて
僕は別にプロを目指すのはダメだとは思いません。
ただ、「ゲームが好きだから!」という理由で目指すのであれば、それはちゃんと向き合う必要があると思います。
そもそも、「プロゲーマーってどうやって生きていくのか?どんな風に生きていきたいか?」が見えていない人が本当に多いと思います。僕もそうでしたから…
だから、自分の人生を通して実現したい事や、成し遂げたいことをぜひ考えてみてください。
そこから、それを実現するために今の自分はどういう行動をすべきか?を考えてみる。
でもそれを口にすると必ずといって良いほど否定や侮辱してくる人間が現れます。
「そんなのなれるはずないだろ」「ニート予備軍」
そういう人は大体e-sportsの事知らないんで無視して、まずはe-sports関連の人の意見を聞く。
プロゲーマーと直接面識のある人なら「そんなの無理だ」なんて絶対言わないからね。
親や仲のいい友人だってあなたのことが心配で引き止めたりすることもあると思います。でも、誰の意見を聞くべきか?しっかり考えて決断してください。
最後に
e-sportsが盛り上がっていないと言いましたが、今後どうなっていくかは未知の部分が多いです。もしかしたら、e-sportsが国技になって日本中がPCゲームに明け暮れる日が来るのかもしれません。
僕自身、プロを完全に諦めたわけではなく、社会人プロゲーマーという新たな目標ができています。
将来の夢「プロゲーマー」
悪くないと思います!
まとめ
ここまで読んでくださった方ありがとうございます!
読みづらい部分もあったかと思います…ブログ更新していくうちに文章力上がればいいな…
ブログは頻繁に更新していくので今後ともよろしくお願いします!
20代のうちにいろいろなことにチャレンジしていきたいです(笑)
自分も地元のゲーセンで大会優勝などして天狗…までいかなくてもそれなりに強いつもりだったのをふと思い出した…
とまあそれはさておき、
e-sportsは日本では厳しいでしょうね。とはいえいゲームのプロとして成功している人は少なからずいるわけで
普通の社会人など働きながらプロゲーマーを目指すのは良いと思うし頑張って欲しいと思いますね。
ただ思うのは、どんなゲームであってもプロゲーマーとして勝利をおさめるための努力をする一方で、初心者や頑張ってもうまく慣れてない人をフォローする部分を持ち合わせてほしいとも思ったりします。
Youtubeなどでもゲーム動画が上がっていますが、見てるだけで満足するのではなく、プレイしてみたいと思わせるようになればと思います。
格闘ゲームの黎明期からプレイしていて感じるのは強さを求めるあまりに、プレイヤーの裾野を広げることができなかった。その結果は格闘ゲームの衰退をリアルに見ているから。
一部のマニアやニッチプレイヤーの盛り上がりもありますが、実際には一般プレイヤーも含めて「プレイを観ていて楽しめる」ことがe-sportsの広がりになると思ったりもします。
2足のわらじの1足がプロゲーマーとして、どこかでメディアに登場するのを楽しみにしています。
windwingさん
コメントありがとうございます!
今の日本のe-sportsには「敷居の低さ」が求められているんだと思います。
PCでやるにしろ、筐体でやるにしろ、プレイヤーや周りの環境がそれを拒めば人なんて増えるわけないですからね…
Eスポーツに限った話ではなく、本質は「好きなことを仕事にする」ことの難しさについての話なんだなと受け取りました。
ただ、前例が少ない分野というのは、プロとしては競争相手も少ないので最高のビジネスチャンスなので勿体無いとも思いました。
確かに、スポンサーから大会で常に勝つことを求められているなら強くならないと価値を感じてもらえないのですが、ただそれってYouTubeで人気を集めるくらいカリスマ性や魅力が必要と思います。
ただ、大会だけがEスポーツではないと思います。
例えば企業が開発中のゲームのデモプレーヤーをやりながらゲームの監修をしたり、企業の宣伝活動の分野などの可能性は大会で優勝するよりもゲームプレイで食べていくなら現実的かな、と思います。
みしぇるさん
コメントありがとうございます!
確かに、ゲーマーのプロで食べていくには辛すぎる世の中ですが、ゲームにかかわって生きる分には十分なほど環境は整っています。
みんな知らないだけで、ゲームの技能って意外なところで必要とされてたりするんですよね(笑)
一面識もない私の不躾で僭越なコメントに、真摯に返答頂けたこと、とても嬉しく思います。
用語の定義にいささか理解のズレがあるようなのですが、ブログ主さんが言うところの「社会人プロゲーマー」になる!というのは、つまりいわゆる「選手・プロゲゲームアスリート」は諦め、しかしゲーム業界には仕事として携わりつつ、自身もゲームをプレイし続ける。その為の勉強をこれからも専門学校で学んでいく、、、という事でよいですかね。
ひとまずはとても安心しました。
好きでもない人気ゲームではプロ(選手)を目指せないと言い切る人が、ではその好きでもないゲームに興じる人達の為にどれだけの仕事ができるのか。先人プロゲーマー達に比べたら遥かに恵まれた環境にいながら、そしてかつて同世代の友人達の中では既にダントツなゲームセンスを持ちながら、より広い世界を知って、かなわないと思うや否や、自分のプロ(選手)としてのポテンシャルを早々に見限る人が、同じくこれからプロ(選手)を目指そうという更に若い世代の背中を本気で押せる「愛ある大人」になれるのか。
もし今後本当にeSportsが隆盛し、汚い言葉ですが、世間一般が「eSportsは金になる」と思える程になったとしたら、その時はきっと世の中じゅうの様々な大人、社会的権威や政治力や財力や頭脳や影響力を兼ね備えたバケモノのような人達が、さらなる成功を求めて雪崩をうって参入してくるでしょう。そうなってこそ、初めてeSportsが定着発展したと言える訳です。ゲーミングPCも今よりずっと安くなるし、より魅力的でかつ息の長いゲームタイトルも産まれるでしょう。今はまだ世の中がeSportsに対し本気になっていないだけです。
そういう状況が訪れた時、選手ではない業界人である貴方の敵は、そんなモンスターのような人達なのだ、という事までしっかりイメージしながら、是非頑張って下さい。
がんばります!
はじめまして
なかなかに興味深い記事でした
プロを辞めるに至る決定的な理由が個人的に勿体ないなと思ったので少しコメントさせてください
“日本では流行らないと思った”
国民性だったり世代だったり難しいところですね。ただ最近リリースされてるアプリやゲームがeスポーツを視野にいれたタイトルが増えて来ていることを考えると、各ゲーム会社がeスポーツを意識してきているのは明らかです。
プロゲーマーのセカンドキャリアについて語ってる記事がありました
http://gamebiz.jp/?p=192089
社員として契約する企業も出てきたみたいですね
そう考えると割とブームの流れは出来てきてるんじゃないかと個人的には思ってしまいます
”汚い大人が金目当てでe-sports産業に乗り込んでくる”
夢を追ってるからこそ、金目当ての汚い大人(社会の現実)が介入してくるとモヤっとする気持ちもわかります。
でも、その金目当ての汚い大人達(企業)が集まってきて利益が発生するようなおいしい環境になり、産業としての成功が見込めてやっと業界が成り立ちプロゲーマーという職種が定着するので
そういう方々が現れたということはeスポーツ関係での利益化を本気で考える企業が増えてきたということなので実は業界的には順調な流れとも考えられますよね。
「金儲け=企業の義務=eスポーツ業界の発展=社会貢献」と考えたら至って普通ですし、見方を変えるだけで解決する気持ちの問題もあると思います
一般サラリーもゲーム関係のお仕事も常に稟議・予算・プロフィット&ロスと終始お金と付き合うことになり、慈善事業でない限り結果的に汚い大人の仲間入り必至です。お金目当て=汚い大人と業界に悲しい印象を抱く前にお金を稼ぐということはどういうことかをもう少し広い視野で見てはいかがでしょう。
これからとても夢のある業界だと思うので
ぜひ社会人プロゲーマー目指して頑張ってください!
えび天さん
コメントありがとうございます!
汚い大人が…の部分は僕が幼稚だったと反省しているところです。すみません。
たしかに、産業の発展ってお金が入り込まないとスムーズに動きませんよね…
セカンドキャリアについては現プロや目指す人にとっては必須事項だと僕も考えています。
僕の場合は、セカンドキャリアにプロゲーマーを入れた感じですね。
プロを目指すなら、ゲーム以外のことするな!みたいな意見の方も一部いますが、それは甘すぎるのかなと。
とても参考になる意見、本当にありがとうございました!
twitterから来ました。
誠実な記事で非常におもしろかったし、興味深かったです。
通りすがりですけど、少し自分の考えを書いてみますね。
e-sportsとして1つで括ってしまうと確かに難しいのかな、と思います。
特にRTSなんかは自分も詳しくはないですが、20過ぎたらロートル、みたいな
状況らしく、これはプロ競技として(競技者の生活、キャリア維持として)どうなんだろう?と
正直思います。まぁ日本でRTS自体が流行ることがかなり難しいとは思いますが。
その反面、上の方も書いておられるように、格ゲーはまた違う構造で、梅原さんをはじめ、
三十台以上も競技者とやれているし、興行性(素人が見て楽しめる)から見ても
まだ可能性はあるのかなと思います。
目下の目標としては、少なく国内のゲーム大会の賞金の問題をどうにかした方が
良いと思うんですけど、学校含めた『大人たち』はロビー活動とかはしてないんですかね?
どうなんでしょうか。やってるんですかね?
楽観論になるかもしれませんが、時が解決してくれる部分もあると思います。
こういうと怒る人もいるかもしれませんが、将棋だってボードゲームですし、
元々は遊びのはずです。
しかし、将棋には権威と江戸時代から続く歴史性があるわけです。
続けていけば、そういうものが自然と形成されていくのではないか?
という考えですが、でもそれを若い選手に背負わさせるのも酷ですね。
なにはともあれ新たな道をがんばってください!
vainさん
コメントありがとうございます!
国内でPCのe-sportsの普及は相当厳しいでしょうね…
しかし、たとえばスマホでお手軽楽しいけど奥深い、みたいな神e-sportsゲーが出ればまた話は変わってくると思います。日本人のソシャゲの課金額世界的に見てもすごいことになっていますからね(笑)
まぁ、元祖PCe-sports勢がそれを許すかと言われれば…
ロビー活動については僕は全く行っていません。今はプロチームの方々が必死に法律の改善を求めている状態ですが、ほとんど改善される見込みがないし…
これは僕も甘えている部分なんですけどね。